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クラウド会計の無料会員の比較をしてみました。
クラウド会計に興味が出てあれこれ比較して探している方が続々と出てくる、新年ですがもう大体どのソフトで確定申告をされるか決まりましたか?
今回は、「まだどのソフトにするか迷っている」「いまようやく探し始めたところ」という方向けに
「無料会員」にスポットを当てて比較してみました。
3大クラウド会計ソフトともいわれる、「freee」「マネーフォワードクラウド」「やよい」ですが、それぞれ無料会員で使い勝手を確かめてみることができます。
使い勝手を調べるためにいちいち銀行口座の登録や、自動仕分けのルール設定など結構、やることがたくさんあるので忙しい、個人事業主の方は3つ全てを使ってみてというのは難しいと思います。
ましてや、確定申告前で忙しい今そこまで作業ができる方ってそこまで多くないのかな?と思います。
無料会員登録といっても、そのターゲットや目的って3つのソフトそれぞれで違ってくるので、できることも全然違います。
忙しい方のために、3つのソフトを使用してみて、使用感などをお伝えしたいと思います。
freee無料会員でできることできないこと。
まずは、クラウド会計ソフトの先駆けともいえるfreeeの紹介からです。
端的に言ってしまうと、freeeの無料会員は「完全な体験版」仕様になっています。
あくまでも体験する用で、無料会員で使い続けるということは想定されていません。
freeeの無料会員になれば何ができるのか?何ができないのか?詳しく内容を見ていきましょう。
まずは公式HPで発表されているfreeeの無料会員(おためしプラン)でできることです。
※2024年1月15日より大幅に無料プランが変更になりました。
無料プランは以下の通り基本的な機能利用のみに限定されます。
データの保存
freee会計に登録しているデータは保存されています。有料プランに契約すると過去データの閲覧・編集含め利用できます。
引き続き利用できる主な機能
- 「設定」「ヘルプ」メニュー
- 事業所の設定/事業所の切り替え
- プランお支払い設定
- 請求書等の閲覧・編集(freee請求書を利用することで可能)
- メンバー招待可能人数:アドバイザー制度加入者のみ招待可
- メール問い合わせ ※ 料金・アカウントについてのお問い合わせのみ利用可
- チャットボット
関連サービスとの連携状態の解除・停止について
銀行やクレジットカードなどの外部連携サービスとの自動データ連携(同期)
freee会計の口座の連携は、無料プランでは随時連携解除され、データ連携(同期)が停止されます。
すでにfreee会計に取り込まれた明細等のデータは、無料プランでも保存されますのでご安心ください。
有料プランを契約されて、再度連携設定をすると、データ連携(同期)が再開できます。
freeeアプリストアの連携アプリをはじめfreeePublicAPIを利用した連携
随時連携が解除され停止します。
freee人事労務とfreee会計の給与明細の取引登録の連携
無料プラン中にfreee人事労務から連携された取引は作成されますが、freee会計上での閲覧ができなくなります。
freee販売から連携された取引
無料プラン中にfreee販売から連携された取引は作成されますが、freee会計上での閲覧ができなくなります。
データ保存期間 | |
領収書データ保存件数 | |
決算書 | |
サポート |
となっております。
このデータ保存期間がとても曲者です。
いくらあなたが無料会員で必死にデータを入力しても問答無用で1か月後にはデータが消去されてしまいます。
2024年も2月17日からが確定申告の受付なので、たとえば1月から登録してしまうと確定申告受付前にデータが全て消えてしまいます。
かといって確定申告受付開始前後にfreeeで無料会員登録をしたとしても、領収書のデータ保存が月に10枚までになっています。
よほど取引が少ない方でないと、領収書のデータをfreeeに満足に登録できないので無料会員では確定申告をすることは事実上不可です。
もし取引数が少なくてデータが全部保存できたとしても、確定申告を自動的に作成する機能が制限されているのでPDFファイルで出力することはできないので、確定申告資料を作ることができません。
新無料プランは何もできません、パソコンの画面上でプレビューができるのみ。
できるとすれば、パソコン画面に映し出されたプレビューを紙に書き落とすことぐらいです。
ということで、freeeでの無料会員の位置づけとしては、「最終決定前の確認」の意味合いが強いです。
freeeで決まりだけどお金が発生する前にちょっと見ておきたいな〜という方向けの機能になっています。
検討材料としての機能は充実していて、無料会員でも2名まで使用者を登録できます。
クラウド上で会計作業の管理を複数でしたいというニーズをお持ちの方は、実際に二名がログインして使い勝手がどうなのか?を検討することができます。
また、自動学習機能というあらかじめ自分がよく登録する取引について条件設定をして「こういうものはこう仕訳する」というようなルール設定があるのですが、freeeの無料会員ではいくらでも登録することができます。
freee無料会員のサポート面は少し貧弱です
freeeの無料会員の惜しいところが利用不可になりました。有料会員は1営業日で対応してくれるのと違って3営業日かかるということでしょうか。
忙しい個人事業主にとって3日というのはなかなかの時間です。
クラウド会計を選ぶ上で、サポートの手厚さは重要なポイントなので、有料会員のサポートと違うのはマイナスですね。
結論としては、freeeの無料会員は、有料会員にならないと使い物にならないが、有料会員になる一歩手前の人には最終確認としてはとても優秀です。
しかし、あくまでもクラウド会計って実際どんなものよ、とりあえず登録して使ってみたいというニーズの方には少しマッチしないかなと思います。
マネーフォワードクラウドは無料会員機能が充実
マネーフォワードクラウド確定申告ですが、freeeと比較すると「とりあえず登録してみるか」という方には最適な無料会員のシステムです。
※マネーフォワードクラウドには「マネーフォワードクラウド会計」、「マネーフォワードクラウド確定申告」の2種類ありますが
今回の記事では個人事業主の無料会員登録に絞っているので、「マネーフォワードクラウド確定申告」の方の紹介をします。
公式HPからの情報ですが無料会員(フリープラン)にはこういう機能があります。
年間仕訳件数 | 50件/年間 仕訳帳データのCSV出力が不可 |
仕訳ルール学習 | 5件 |
確定申告必要書類の自動作成 | ○ |
サポート | 登録から30日以降のチャットサポートが不可 電話サポートが不可 メールサポートはOK |
アップデート | ○(法令改正対応) |
過去の記事でマネーフォワードクラウドについてのメリットを紹介しましたが、クラウド会計を体験してみたい方には最適なポイントがいくつかあります。
それはマネーフォワードクラウド確定申告の無料会員の大きな特徴、データ保存期間に制限がないこと、確定申告が無料で出力できることの二つが大きく影響しています。
マネーフォワードクラウドでは保存期間に制限がありません。
マネーフォワードクラウド確定申告の無料会員はデータの保存期間に制限がありません。
freeeと比較すると、とりあえず無料でクラウド会計を使いたいというには嬉しいポイントです。
freeeだとデータの保存期間に期限がありますので、いつ登録するか迷ってしまいますが、マネーフォワードクラウドはそんなことはありません。
保存期限が制限がないので、「無料で使い続ける人がいる」ことを想定した仕組みになっていますので当然、「法改正アップデート対応」仕様になっています。
freeeはアップデートは対応しているのでしょうけど、30日間しか使えないので法改正があるまで使い続けることができません。
仕訳の数は少なく制限はされていますが、個人事業を始めてすぐで儲けも少なく、まだ確定申告の対象になるかわからないWEBライター業の方や、アフィリエイターの方にとっては無料登録だけして記録だけ保存しておくという使い方ができます。
確定申告しないと!となれば有料会員に切り替えて今までの記録を活かす使い方も可能です。
確定申告の必要性などについてはこちらの記事を参考にしてください。
【関連記事】
⇒個人事業主がしないといけない確定申告の基礎知識
マネーフォワードクラウドでは確定申告も無料で出力できます。
こちらの機能も魅力的です。
「とりあえず登録して、記録だけしておくか属性」の方が、最終的に「あれ?確定申告いるじゃん!!」となった場合でも
有料会員に加入せずとも、確定申告の申請用紙を無料で出力することができます。
確定申告って慣れれば難しくないのですが、最初は記入する欄が山ほどあって大変です。
無料で自動作成してくれる機能があるのはかなり強いポイントですね。
しかも青色申告や白色申告に完全に対応しているので、どんな確定申告にも対応できます。
サポートも有料会員と同じ対応をしてくれる
マネーフォワードクラウド確定申告のサポートについてですが、freeeと違って無料会員で使い続ける方にも有料会員と同じようなメールサポートを受けることができます。
サポートの種類は、電話、メール、チャットの3種類メール、チャットの二種類ありますが、チャットサポートのみ30日間のみとなっております。
しかし電話サポート(導入サポート)もメールもきちんと有料会員と同じクオリティで受けられますし、チャットも30日間は無料会員でも有料会員と同じサポートを受けることができるので、実際の使用感を確かめたい方にとってもわかりやすい体制となっています。
※電話サポートについては2016年1月15日で終了しました。電話サポートを受けたい方は年額の電話サポート付きプランに加入が必須です。
マネーフォワードクラウド確定申告のデメリットは無い・・・?
良いことづくめのようなマネーフォワードクラウド確定申告ですが、デメリットももちろんあります。
デメリットは「仕訳数が少ない」ことですね。
マネーフォワードクラウド確定申告の無料会員は仕訳登録が50件/年間に制限されているので、月に約8件以上の取引がある方は制限以上の仕訳をすることができません。
無料会員でマネーフォワードクラウド確定申告を使い続ける人は月の仕訳が8件以下の方に限られてしまいます。
ずっと8件以下で使ってたけど、事業が軌道に乗ってきて、仕訳が増えてきた!という方も、月額プランに加入した初月については無料で仕分けを無制限にすることができます。
さらにうれしいのが、無料期間中に解約しても、課金は一切発生しません。
つまり、いざ有料会員になろう!!と思って課金して、「うーん、やっぱりそこまで使い勝手良くないなあ」となった場合でも
解約料金が一切かからないので、1か月間は有料会員と全く同じ機能を使うことができるのです。
8件だけ月に登録して確定申告前に、有料会員に登録して一気に、仕訳登録をして確定申告をしてしまっても無料で乗り切ることができます。
まとめますと、マネーフォワードクラウドは「とりあえず登録しておくか」の人も使えるし、「有料会員の一歩前の最終確認」としても使うことができますので、色んな人におすすめのクラウド会計サービスです。
やよいオンラインはある種最強の無料会員プラン
最後にやよいですが、こちらはもはや最強とも言えます。
公式HPをご覧いただくと一目瞭然です。
サポートは受けられませんが、セルフプランの利用であれば、完全に無料で有料会員のプランを使用することができます。
やよいオンラインのメリットは??
見てもらえばわかるように「有料プランが無料」という大盤振る舞いです。
もちろん、次年度の更新手続きの時にキャンセルすることができますので、本当に無料で使用することが可能です。
仕訳の登録ももちろん無制限ですし、その他基本的な機能が全て使用可能という優遇です。
やよいオンラインのデメリットはないの??
「有料プランが無料で使えるなら最強じゃん、何今までの説明は?」と思われたかもしれませんが
残念ながら、「サポートが薄すぎる」というデメリットがあります。
3大ソフトの比較記事でも取り上げましたが、やよい会計の最大の売りは「サポート体制の厚さ」にあります。
とにかくサポートが手厚く、「仕訳相談」「経理業務相談」「確定申告相談」「消費税改正業務相談」など、税務上様々な業務について全て手厚くサポートをしてくれる、果ては画面を共有しての説明まで無料とでしてくれるのが弥生会計オンラインの最大のポイントです。
しかし、このセルフプランはサポートが一切ありません。
サポートがないので、実際のソフトの質のみの勝負となってしまいます。
しかしやよいオンラインの使い勝手は決して良いとは言えないのが実情…。
口座との連携で自動的に取引を登録してくれる機能があるのですが、エラーを吐き出す頻度がかなり高いのが難点です。
実際に使われると、「エラーが出る!!サポートがほしい」となってしまうのが目に見えてしまいます。
なので、このセルフプランは個人的にはあまりおすすめできません。
とはいえ、やよい会計は会計ソフトでの実績もありますし、質はどんどん上がっていくと思われます。
なによりベーシックプランでのサポート体制については、他社の追随を許さない質の高いサポートになっていますので
決してやよいオンライン全てを否定するものではありません。
むしろ、規模の大きい会社でクラウド会計を導入したい場合はサポート体制が厚い方が良いという方もおられますので、やよいオンラインを選択するのは悪い選択肢ではありません。
あくまでも、無料会員という枠組みでとらえた場合やよいオンラインはあまり・・・。というニュアンスはご理解ください。
3大クラウド会計を比較した結果まとめ!
さて、以上が3大クラウド会計ソフトの比較となります。
まとめますと、freeeはあくまでも有料会員登録前の最終確認という位置づけ、マネーフォワードクラウドは有料会員登録前の最終確認にも使えるし、無料会員で様子見の方でもOKです。
やよいオンラインはとりあえず登録の方も使えるけど、どうせつかうなら有料会員でしょという感じです。
確定申告が近づいてきましたので、一度クラウド会計を使ってみたいという方への一助になればと思います。
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